塾が必要な子、塾が必要ない子はどんな子?それぞれの特徴と見極め方

お子さんの勉強について、「うちも、塾に通わせたほうがよいの……?」と、不安を感じている保護者の方は、少なくありません。

しかし、「塾の必要性について、どう判断すればいいのかわからない……」と、悩んでいる間にも、学校の授業は進み、受験は近づいてきます。そのため、塾に通わせるかどうかは、できることなら、早めに判断したいですよね。

今回は、そんな保護者の皆様に向けて、塾が必要かどうかどうやって判断するのか、塾が必要がない子の特徴、塾が必要な子の特徴について、ご紹介します。

塾が必要かどうかの判断はどうやってする?

塾が必要かどうかは、一人一人の状況を見て、その子にあわせた判断をしてあげる必要があります。

なぜなら、その子の学力の状況や、通っている学校、学年によって、「その子にとって塾が必要かどうか」の判断基準が変化するためです。

今回は、塾が必要な子と塾が必要ない子、それぞれのケースについて、代表的な例をご紹介していきます。

これらの例を参考に、お子さんの塾の必要性について、判断してみてください。

塾が必要ない子の特徴

まずは、塾が必要な子の特徴について、ご紹介します。

学習習慣がしっかり身についている

すでに学習習慣が身についている場合、その子にとって塾は必要ないかもしれません。

なぜなら、自主学習によって学校の宿題や定期テストの対策を一人で行えるなら、塾で勉強する必要性が薄いためです。

ただし、これは勉強時間の「量」に限った話。勉強の「質」を求めようとする場合、通塾は十分選択肢に入ります。

気になる場合は、「習慣的に勉強している」上で、「勉強した内容が定着し、テストの点など結果にあわられているか?」という点を、確認するとよいでしょう。

受験に関する情報収集ができている

受験や志望校に関する情報収集が十分にできており、それをきちんと活用できている場合、その子にとって塾の必要はないかもしれません。

なぜなら、塾のそうしたサポートを、必要としない可能性が高いためです。

塾は授業以外に、受験情報の収集や、合格のための進路指導も行います。加えて、塾に蓄積された受験情報やノウハウを活かして、学習計画やカリキュラムを作り、塾生をサポートします。

こうしたことがお子さん自身や家庭内で十分できる場合、塾の必要性は低いといえるでしょう。

志望校の合格率が高い

現在の成績で志望校に合格できる可能性が高い場合、その子にとって塾は必要ないといえます。

なぜなら、多くのお子さんにとって、塾に通う目的は志望校の合格だからです。現在の学力で志望校に合格する見込みが十分であれば、自主学習で対応できるでしょう。

学校のテストの成績や、模試の合格判定、過去問の得点率といった、データによる裏付けがあるとより安心です。

学校でのサポートが充実している

学校でのサポートが充実している場合、その子にとって塾は必要ないといえます。

なぜなら、そのサポートによって、十分な学習効果が得られている可能性があるためです。

例えば、補習や特別授業が充実しており、それで十分な学習効果がある場合、塾は不要だといえるでしょう。

また、私立の学校では休日や放課後、学校が塾講師を招いて指導をしているというケースもあります。実質、塾と同じようなサポートを受けられているという状態です。

こうした場合は、追加で塾に通う必要性は低いでしょう。

兄弟・姉妹が塾なしで受験に合格している

兄弟や姉妹が塾なしで受験に合格しており、「家庭での勉強のサポート」で十分だった場合、塾に通う必要性は低いといえます。

なぜなら、保護者の皆さんが実際に勉強を補助し、塾なしで合格させることができているためです。兄弟や姉妹にした学習指導、補助を同じように行うことで、塾の代替ができます。

ただし、「同じように勉強サポートしているのに、うまくいかないぞ……?」と感じるようでしたら、早めに塾を検討してみましょう。

受験をしない

受験をしない場合、かつ、学校の授業についていけるのであれば、その子にとって塾は必要ないといえます。

塾に通う目的の多くは、志望校の合格です。そのため、受験をしない場合、塾に通うメリットそのものが小さくなります。

もちろん、学校の授業についていけないのであれば、塾に通うことを検討する必要があります。しかし、授業についていけており、受験はしない、という状況なら、塾に通う必要性は低いでしょう。

塾が必要な子の特徴

次に、塾が必要な子の特徴について、ご紹介します。

学習習慣が身についていない

塾が必要な子の代表的な特徴として、「学習習慣が身についていない」という点があります。

なぜなら、塾は学習習慣の定着に効果的だからです。

塾は学校と同じように、強制的に勉強時間を確保される場所。「学校が終わった後は、家でまったく勉強しない」というお子さんに、学校以外で勉強する習慣をつける、きっかけを作ることができます。

このような理由から、学習習慣が身についていないお子さんにとって、塾は必要です。

モチベーションが自分で持続できない

勉強のモチベーションを保つのが苦手であったり、勉強に対する意思の弱さを感じるのは、塾が必要な子の特徴です。そうしたお子さんの場合、塾に通うことをお勧めします。

なぜなら塾は、モチベーションに関係なく勉強できる環境だからです。

自宅では、ゲームやSNS、インターネットの誘惑がありますよね。また、友達から遊びに誘われて、つい流されてしまって、勉強が後回しになってしまうことも、あるかと思います。

そうした子の場合、塾という「勉強への強制力」がある環境に、身を置くことが大切です。環境の力を借りて勉強することで、モチベーションや意思の力に頼らずとも、勉強に取り組めます。

学校の授業についていけない

塾が必要なお子さんの大きな特徴として、「学校の授業についていけない」という点があります。

ついていけない間にも学校の授業は進むため、「わからない」がさらなる「わからない」につながってしまいます。一度の遅れのせいで、その後の成績がどんどん悪化していく危険があるのです。

学校の授業についていけない場合、早めの通塾を検討しましょう。

こうした場合、学校の授業についていくことを目的とした「補習塾」と呼ばれるタイプの塾や、理解度にあわせた授業を実施してもらえる、「個別指導塾」と呼ばれるタイプの塾に通うのがおすすめです。

受験に対する準備が十分ではない

塾が必要なお子さんの大きな特徴として、受験に対する準備が、十分でないという点が挙げられます。これは、学力はもちろん、勉強方法や学習計画、情報の収集など、受験全般に関する準備です。

塾は、学習計画の立案や勉強方法・テクニック指導、受験情報の収集や進路指導など、授業以外のサポートも充実しています。

そのため、受験全般に対する準備が十分でなく、不安を感じる場合は、塾に通うことで、十分な対策が可能です。

これらの準備や計画に不安があるようであれば、塾に通うことを検討してみましょう。

学習のサポートが十分に受けられない

家庭や学校で、学習面の十分なサポートを受けるのが難しい場合、塾に通ったほうがよいでしょう。

なぜなら、保護者の方や学校側から受けられるサポートが限られている場合、お子さんの勉強がうまくいかない可能性があるためです。

家庭や学校でフォローしきれない部分を補うのも、塾の役割の一つ。学習面でのサポートに限界を感じる場合、塾に通うことを検討してみましょう。

部活や習い事が忙しい

部活や習い事が忙しいのなら、ぜひ塾を活用することをおすすめします。

なぜなら、忙しい毎日の中で、時間を効率的に使う必要があるためです。限られた時間の中で効率的に勉強するために、塾のサポートが活躍します。

塾は、要点を押さえた指導によって、短時間で理解しやすい授業を行ってくれます。また、講師に質問することで、疑問点をすぐに解消することもできるため、結果的に、効率的に時間を使ことが可能です

部活や習い事が忙しい子こそ、塾の活用が効果的といえます。

まとめ

お子さんにとって塾が必要かどうかは、学力の状況や通っている学校、学年などから、総合的に判断する必要があります。

塾に通う必要がない子の代表的な特徴としては、学習習慣がしっかり身についている、受験に関する情報の収集・活用ができている、現時点で志望校の合格率が高い、学校でのサポートが充実している、兄弟・姉妹が塾なしで受験に成功している、そもそも受験をしないといったものが挙げられます。

反対に、塾に通う必要がある子の代表的な特徴としては、学習習慣が身についていない、モチベーションを自分で持続できない、学校の授業についていけない、受験に対する準備が十分でない、学習面のサポートが十分に受けられない、部活や習い事が忙しいといった点が挙げられます。

もし、塾に通わせるか迷うようであれば、一度塾に通ってみるというのも手です。

今回ご紹介した内容と、お子さんの状況を踏まえて、塾へ通わせるかどうか、検討してみてください。

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