集団指導塾と個別指導塾はどっちがいいの?違いから向いている子まで徹底解説!

生徒の皆さんが塾を探すとき、もしくは保護者の皆様がお子さんの塾を探すとき、多くの方にとって最初の選択は塾のスタイルです。

集団指導塾個別指導塾、この二つは塾の代表的な分類。しかし、この二つは内容が大きく異なります。

お子さんの気質や性格によってどちらが向いているかも異なるため、この選択は、将来の学力に関わるかもしれません。

もしここで選択を誤った場合、成績が上がらず、勉強嫌いになってしまう可能性もあります。

そこで今回は、選択を迷っているご家庭に向けて、特徴、メリットとデメリット、性格別の適性についてお話します。

集団指導塾と個別指導塾の違いを比較

まずは二つを比較し、違いを確認してみましょう。

担当する生徒人数の違い

講師一人が授業で担当する人数は、目に見えやすい大きな違いです。

集団指導塾は、講師一人が教室内全体の塾生に対して授業を行います。規模は学校のクラス程度であることが多く、大人数といってよいでしょう。

対して、個別指導塾は、講師一人がマンツーマン、もしくは少数のグループを担当します。塾生の人数は1~3人程度と、授業の規模はかなり小さいといえます。

授業において、講師が教室規模の塾生を担当するか、グループ規模もしくはマンツーマンで担当するかは、二つの分類における決定的な違いです。

指導する方法の違い

指導の方法についても、二つのスタイルには大きな差があります。

集団指導塾は、講義がメインの形式となります。この点、学校をイメージするとわかりやすいでしょう。講師一人が、教室の塾生全体に対して授業するスタイルです。

対して個別指導塾では、個々人に向けて指導方法や指導内容を調整します。したがって、講師が個人に対して授業を行う性質が強い指導方法だといえます。

一対多数か、一対一もしくは一対少数。一度に指導する人数によって、指導の方法にも違いが出るのです。

カリキュラムの違い

学習計画の設計では、二つは全く異なる性質を持ちます。

集団指導塾では、あらかじめ塾側から設定された学習計画を使用します。学校のように、クラス全体が同一の勉強をするスタイルです。

対して個別指導塾は、塾生個々人にあわせて、勉強の内容を個別に設定します。そのため、個人のぺースや理解度、学力にあわせた学習計画に基づき勉強することが可能です。

この点、塾側の枠組みに自分をあわせるか、自分個人の性質に塾の枠組みをあわせてもらうかといった違いがあります。

費用の違い

必要な予算についても、両者には明確な傾向が見られます。

二つの傾向を比較した場合、集団指導塾の方が安価です。逆をいえば、個別指導塾は割高になりやすいともいえます。

これは、集団指導塾の方が講師一人あたりが受け持てる生徒数が多く、かつ、学習計画も共通のものを使用できるためです。結果的に組織の運用効率に優れるため、それが価格の差に影響を与えているわけですね。

集団指導塾と個別指導塾のメリット・デメリット

次に、両方を比較して、優れている点と、劣っている点を確認していきましょう。

集団指導塾のメリット

まず、集団から良い影響を受けやすいという点です。

塾生同士の健全な競争だけでなく、授業中の緊張感から、ポジティブな刺激を受けられます。加えて、適度な緊張感の中に身を置くことによって、「自分もシャキッとしなきゃ」と、環境の力を借りて集中力を得られます。

また、費用が比較的安価でありながら、講師の質について水準が高いことも、大きな利点です。活用することで、低予算で高度な授業を受けやすくなるでしょう。

カリキュラムは固定ですが、固定であることによるメリットもあります。それは、必要な学習範囲を抜け漏れなく勉強できること。

「この範囲をしっかりやればOK」というポイントがあらかじめわかっていることは、精神的な安定感にもつながります。塾側の敷いたレールの上に乗ることで、安定したテンポで勉強を進められます。

集団指導塾のデメリット

「塾生側が塾にあわせていく必要がある」という点は、集団指導塾の指導スタイルについて検討する際、意識すべきポイントの一つ。

塾側が設定した枠組みに他の塾生と同じように参加する立場であるため、その枠組み、つまり学校と同じように「勉強についていくための努力」が求められます。

優れたコストパフォーマンスでレベルの高い授業を受けやすい反面、塾生側も、それについていく必要があるのです。ある種、費用とのトレードオフであるといえるでしょう。

この点をケアするため、自分の学力と塾のレベルを比較し、適切な難易度の塾を選ぶようにしましょう。

個別指導塾のメリット

個別指導塾の指導スタイルは、他と比べて明確に、指導の密度に優れています。これは大きなメリットです。

個々人にあわせた指導のため、勉強の効率を高いラインでキープしやすくなります。この点、苦手を克服したり、不安定な基礎学力を補う上で、大きく役立つでしょう。

また、自分のペースで授業を進めやすいというのもポイント。

授業を受けていて、「えっ、みんなもうわかったの……?」、「もしかして、できてないのは自分だけ……?」、「なんでいつもみんなよりも遅いんだろう……?」と、ネガティブな気持ちになることがありません。

個人単位で組まれたカリキュラムや指導内容によって、「誰かと比較する」ということはなくなります。そのため、自分のテンポをキープしながら、プレッシャーを感じることなくゆっくり勉強できる点が、大きな恩恵だといえます。

また、授業時間の設定や振替など、スケジュールの調整が容易であるため、通塾の負担を軽減しやすい点も、うれしいですね。部活との両立のしやすさなどは、こちらに軍配が上がるでしょう。

総じて、続けやすく柔軟性に優れているといえるでしょう。

個別指導塾のデメリット

費用の高さは、個別指導塾の指導スタイルについて考える際に、注意しておくべき点です。

先述したように、個別指導塾は、授業料が高くなりやすい傾向にあります。これは、塾の継続を考えるうえで、無視できません。

勉強の成果を得るには継続が重要ですが、長期間通うほど、費用はかさんでゆきます。予期せぬアクシデントに見舞われないよう、必要な予算をしっかり把握することは必須でしょう。

また、参加する人数が少ないため、集団から影響を受けたいお子さんや、モチベ-ション面で周囲から刺激を受けたいお子さんには、物足りないかもしれません。

この点、集団指導塾とは違った意味で、主体性が求められるといえます。

集団指導塾が向いている子はどんな子?

次は、この指導スタイルが向いている子の特徴について見ていきましょう。

「この特徴だから集団指導塾に通うべき」というものではありませんが、以下を選択の目安の一つにしてみてはいかがでしょうか?

学習に対するモチベーションが高い

集団指導塾の指導スタイルは、学習に対するモチベーションが高いお子さんに向いています。

具体的には、すでに勉強の習慣が身についていたり、学校の宿題にきちんと取り組めているお子さんです。

こうした子は、授業についていくだけの体力や集中力があり、講義形式の授業を理解できる下地が整っています。

競争心が強く負けず嫌い

競争心が強い、負けず嫌いな気質のお子さんにも、集団指導塾の指導スタイルが向いています。

なぜなら、集団からポジティブな刺激を受けやすいためです。この点、多人数がいる空間で授業を受けるスタイルならではの恩恵でしょう。

そのため、競い合いによってより高い成績への向上を目指したい子に向いています。

積極的に質問ができる

積極的に質問ができるお子さんには、集団指導塾の指導スタイルが向いています。

なぜなら、わからないことを自発的に解決しようとする姿勢が求められるためです。

反対に、質問が苦手な場合、不向きであるといえます。疑問点を解消しなくとも授業は進行するため、放っておく癖がついてしまうかもしれません。

個別指導塾が向いている子はどんな子?

次に、個別指導塾が向いている子についても確認していきましょう。あてはまるものがないか、イメージしながら読み進めてみてください。

学習習慣や勉強の仕方から学びたい

基本的な勉強がまだわからず、勉強の仕方から学んだり、机に向かう習慣からつけたい場合は、個別指導塾の指導スタイルが向いています。

なぜなら、こうした基礎が不安定な所から一つ一つ指導を受けられるためです。加えて、授業のペースも個人にあわせて進行するため、負荷も少ないでしょう。

この点、ペースをあわせた伴走によって成績の向上を図れるため、大変効率的です。

加えて、カリキュラムを個別に設定するため、「塾の勉強にも、ついていけなくなった……」という現象と無縁なのも、うれしいポイントだといえます。

苦手科目を克服したい・得意科目を伸ばしたい

苦手科目を克服したり、得意科目の点数を伸ばしたい場合など、特定の科目に絞って塾を活用したい場合は、個別指導塾の指導スタイルが向いています。

なぜなら、指導が個人に向けて実施されるため、目的達成のために効率よく授業時間を使えるためです。

範囲を絞った勉強に適した指導形態によって、苦手を克服して得意を伸ばしやすいといえます。

自分のペースでコツコツやりたい

自分のペースを保って勉強したいというお子さんは、個別指導塾の指導スタイルが向いています。

なぜなら、多数の集団のペースにあわせたり、周囲の勉強の様子が気になることが少ないためです。

また、授業が小規模なため「大人数がいる空間で質問が苦手」というお子さんにも最適だといえます。

まとめ

集団指導塾と個別指導塾では、特徴が大きく異なります。主に、講師一人が担当する塾生の人数、指導する方法、カリキュラム、費用に関する違いがあります。

集団指導塾のメリットとしては、集団からポジティブば刺激を受けやすいことと、個別指導塾と比較して費用が安価である点が挙げられます。また、講師の水準が高い傾向にあることも、大きなメリットでしょう。

反面、デメリットとしては、「塾の授業についていけいない」という現象が起こりうることが挙げられます。そのため、学力の塾の授業のレベルをしっかり比較して塾を選ぶことが大切です。

集団指導塾は、基礎がしっかりできており、集団の中にいても物怖じしない子に向いている形態だといえます。

個別指導塾に関しては、指導の密度に優れ、個々人にあわせた授業を受けやすい点が、大きなメリットだといえます。また、スケジュール調整のしやすさなどから、柔軟性に優れる特徴を持ちます。

反面、デメリットとしては、集団指導塾と比較して授業料が高額となりやすい点が挙げられます。また、集団からモチベーションに関する刺激を受けたい子には、張り合いのなさを感じる場合もあります。

そのため個別指導塾は、勉強の基礎に不安がある場合や、得意や苦手に的を絞った勉強、自分のペースを守って勉強を進めたい子に向いている形態だといえます。

今回は、個別指導塾と集団指導塾の比較について、ご紹介しました。

この記事が皆さんの参考になり、それぞれの特徴やメリット・デメリットを比較しながら、最適な塾を選ぶ手助けになれば幸いです。

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