塾はいつまで通うべき?受験後に塾を辞めるタイミングとは

中学受験・高校受験・大学受験に合格した後、「塾はいつまで通うべき?」と疑問に思ったことはありませんか?

実は、受験が終わった後に塾を辞めるタイミングについて、疑問に思っている生徒さん、保護者の皆さんは多くいらっしゃいます。

「必要なくなったら、通わなくていいんじゃないの?」と思われるかもしれません。しかし、「今、本当に、もう塾へ行く必要がなくなったのか」は、きちんと確認しておきたいところですよね。

今回は、中学受験・高校受験・大学受験に合格した生徒の皆さんや、そうしたお子さんを持つ保護者の皆様に向けて、「塾はいつまで通うべきか?」、「受験対策に通っていた塾は、いつまで通うとよいのか?」という点を、その理由とともにご紹介します。

塾はいつまで通うとよいのか?

結論としては、「基本的に、受験後も通い続けるとよい」です。なぜなら、多くの場合、合格した後も学力を維持・向上させる必要があるためです。

特に、中学受験や高校受験で、その傾向は顕著です。合格はゴールではなく、次のステップへの入口。小学校から中学校、中学校から高等学校へと、ステップアップしていきますよね。

こうした中、次のステップに向けた学力の維持・向上ため、受験後も塾へ通うことには大きな意味があります。

ただし、自分にとって塾が必要がなくなった場合は、その時点で辞めてしまってもよいでしょう。例えば合格後、学力の維持・向上が不要であれば、辞めてしまっても構いません。

受験対策の塾はいつまで通う?学年別タイミング

次は、合格したあと、受験対策に通っていた塾にいつまで行くかについて、学年別のタイミングをご紹介します。

中学受験の場合

中学受験の場合、合格した後は、少なくとも3月まで通うことをおすすめします。可能なら、最初の定期テストまで続けるとよいです。

なぜなら、中学校の勉強も小学校の勉強の延長であり、勉強の基礎をもう一度固めておくことに、大きな効果があるためです。

「合格後に気が緩んでしまい、入学後の授業でいきなりついていけない」といった事態は、避けたいところですよね。

合格後は、これまで覚えた基礎を反復したり、先取り学習をすることで、中学校での授業が理解しやすくなります。

塾の中には、復習や先取り勉強をしたいという生徒の皆さんに向けて授業を設定していることも多いため、通っている塾に問い合わせてみてもよいでしょう。

高校受験の場合

高校受験の場合も、合格した後は、3月まで通うことをおすすめします。こちらも同じく、可能ならば最初の定期テストまで続けるとよいでしょう。

高校に入学した後も勉強は続きますし、中学よりも科目数が多くなる場合がほとんどです。

これまでよりも難しい授業についていくためには、塾で基礎学力を強化したり、授業内容を先取りしておくと、よりよりスタートダッシュが切れます。

反対に、合格後に気が緩んでしまうと、入学までの間に、学力を維持できない可能性もあります。そうすると、入学後の授業でいきなりつまずいてしまう危険も。

合格は次のステップへの入口であり、合格後から入学までは、そのための準備期間です。中には、合格した皆さんに向けた授業を行っている塾も多いので、ぜひ参加してみてください。

大学受験の場合

大学受験の場合、合格が決まれば、塾は辞めても問題ありません。ただし、合格通知を受け取るまでは気を抜かず、塾に通っておいたほうがいでしょう。

なぜなら、合格が決まるまでは、塾のサポートを受けたほうがよいためです。

学力面はもちろん、メンタル面でのサポートを受けられるのも、塾の利点の一つ。特に、試験が集中する時期は、メンタルが不安定になりがちです。また、試験の結果次第では、勉強を続ける場合もあります。

こうした理由から、大学受験の場合であっても合格が決まるまでは塾に通っておいた方がよいといえます。

塾に通い続けた方が良い理由

前項で、中学受験、高校受験においては、合格後も塾に通い続けたほうがよいことを述べました。次は、その理由について、詳しくご紹介します。

合格がゴールではない

合格後も塾に通い続けたほうがよい理由の一つ目は、志望校の合格が勉強のゴールではないからです。

小学校から中学校、中学校から高等学校にステップアップしていく中で、求められる学力は少しずつ上がっていきます。

特に高校では、最初の定期テストで「できた生徒」と「できなかった生徒」で二極化する傾向にあります。そのため、合格後に気を抜いてしまうのは、大変危険です。

塾に通い続けると、合格が決まってから入学するまでの間、次のステージに必要な準備ができます。

入学後最初のテストでつまづいてしまわないためにも、塾を有効活用しましょう。

学習習慣が定着する

合格後も塾に通い続けたほうがよい理由の二つ目は、学習習慣が定着する・維持できることです。

受験が終わった後、その開放感から、生活リズムや学習習慣を大きく崩す生徒さんが増えてきます。保護者の皆様にとっても、「頑張ったのだから」と、お子さんを勉強から解放してあげたくなるタイミングでしょう。

しかし、ここで学習リズムが崩れると、新生活が始まってから大変です。まったく新しい環境や生活に順応しながら、ゼロから学習習慣を作り直すのは、簡単なことではありません。

学校の勉強でいきなりつまずくようなことがあっては、せっかくの新生活が楽しめませんよね。

ここで気を引き締めるためにも、勉強習慣をキープしておくことが大切だといえます。入学後の生活に早く順応するために、塾を利用して学習習慣を定着させておくと良いでしょう。

基礎学力が向上する

合格後も塾に通い続けたほうがよい理由の三つ目は、基礎学力が向上することです。

合格した学校の授業は基本的に、「それまでの授業内容が理解できている」という前提で進みます。中学校なら小学校の、高等学校なら中学校の授業について、皆さんが理解できている前提です。

それまでの授業内容が十分に理解できていない、基礎学力不十分だった場合、入学後、いきなり授業についていけなくなる危険があります。

反対に、基礎学力を向上させた状態で入学すれば、「できる」、「わかる」から授業をスタートできるでしょう。

こうした理由から、合格から入学までの期間に、塾で基礎学力を向上させておくことには、大きな意味があります。

塾を続けたいのに続けられないときの対処法

塾に通い続けることの大切さはわかっていても、塾を続けられないという場合、どうしたらよいのでしょうか?

次は、塾を続けたいのに、続けられないときの対処法について、ご紹介します。

続けられる塾に変更する

「部活やアルバイトなどで時間が取れず、塾を続けたいのに続けられない……」という場合は、続けられる塾に変更することも、視野に入れてみましょう。

例えば、対面式の塾からオンライン塾に変更したり、授業時間が固定されている集団指導塾から、授業時間を調整しやすい個別指導塾に転塾するといった方法です。

勉強は続けることが大切です。同様に、塾も続けられることが第一。今の塾が負担になる場合は、他の塾に変更することを検討してみましょう。

コースやカリキュラムを変更する

塾に通い続けたいと思っているのに、現在の授業内容や時間、コマ数などに不満を感じている場合、コースやカリキュラムを変更することで、塾を続けやすくなります。

授業のレベルを調整したり、現在の状況にあったコースを選び直すことで、現在の状況に合致した授業を受けることができるでしょう。

また、授業の時間や通う回数を減らすといった方法もあります。

例えば、週3回通っていた場合は週1〜2回に減らしたり、長時間の授業を短時間の個別指導に変えることで、負担を軽減しながら学び続けることができます。

塾のコースやカリキュラムは幅が広くなっており、選択肢が豊富な塾も多くあります。続けやすいことが重要なため、もし授業内容に不満がある場合は、変更を検討してみましょう。

期間を区切って通う

金銭的な事情によって、塾に通い続けるのが難しい場合、期間を区切って通ってみるとよいです。

例えば、「一年生の夏休みまで」と区切ってみてはいかがでしょうか。

一学期を終えると、新しい生活にも慣れてきます。そのため、それまでの期間に区切って、まずは夏休みまでは通う、といった方法です。

また、季節講習のみに切り替えるという方法もあります。その時期に区切って授業を受けられるので、長く通い続けるよりも負担は少なく、かつ効果的に学習できるでしょう。

理想は長期に渡って通塾することですが、事情がある場合は、期間を区切って活用することもおすすめです。

塾を辞めたいときの対応方法

塾に通う必要がなくなった、また、どうしても塾に通い続けられない時、塾を辞める気持ちが決まったら、早めに塾に相談しましょう。

意向を伝えれば、退塾手続きに入ることができます。

その際は、契約や支払いに関する条件をよく確認することが大切です。

中には、「退塾は前月のうちに申し出る」というルールの塾もあるので、退塾の意向は早めに伝えておくと、手続きを円滑に進めやすくなるでしょう。

もし退塾の際のルールが気になる場合は、入塾した時の書類などで確認するか、塾に問い合わせしておくと安心です。

まとめ

基本的に、受験を終えた後であっても、塾は通い続けるとよいです。

なぜなら、志望校合格はゴールではなく、新しい入口だからです。合格後も塾に通うことで、入学後の勉強の基礎を作ったり、勉強の習慣をキープするのに役立ちます。

特に、中学受験、高校受験を終えた後は、そのまま塾に通い続けたほうがよいでしょう。

入学後、新しい生活に早く慣れるためにも、事前に勉強する習慣を定着させておくことが大切です。

塾で行う先取り学習や復習は、勉強できる状況をつくり、入学後の生活でスタートダッシュを切るのにとても効果的といえます。

反対に、合格の後、学力の維持や向上の必要がない場合は、塾を辞めてしまっても大丈夫です。主に、大学受験に受かった後などが、これに該当します。

もし塾を辞める場合は、その意向が決まった時点で塾に相談するようにしましょう。早めに伝えておくことで、手続きを円滑に進めやすくなります。

合格後、塾に通い続けることには、さまざまなメリットがあります。今回ご紹介した内容を参考に、自分の目的や目標に応じて、塾を辞めるタイミングを決めてもらえたらと思います。

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