夏休み期間中、塾で開催される夏期講習は、短期間で効率的に学力をアップさせられる、絶好の機会です。
しかし、夏期講習に興味があっても、
「今、塾に通っていないのだけれど、夏期講習だけ受けることは可能？」
「夏期講習を受けることには、どんなメリットがあるの？」
「夏期講習を受けるときに、注意しておいた方がよいことは？」
といった点が、気になっている方も多いのではないでしょうか。
今回は、こうした疑問を抱いている生徒の皆さんと、保護者の皆様に向けて、「夏期講習だけを受けることを可能なのか？」、「夏期講習を受けるメリット」、「夏期講習のみ受ける場合の注意点」についてご紹介します。
塾の夏期講習だけ通うことは可能
多くの塾では、塾の夏期講習のみを、単体で受けることが可能です。通常のクラスを受講していなくても、夏期講習だけを受講できます。
ただし、塾によっては、塾生のみを対象にしている場合があります。そのため、夏期講習のみを単体で受講したい塾がある場合は、一度塾に問い合わせてみるようにしましょう。
夏期講習を受けるメリット
次に、夏期講習を受けるメリットについて、ご紹介します。
休み中の学習習慣を維持できる
夏休み中の学習習慣を維持できるのは、夏期講習の大きなメリットです。
学校の授業がない夏休み期間中、家ではどうしても、だらだらしてしまいがちですよね。
夏期講習を受けることで、そうした状況の中でも勉強の機会を作り、気持ちを引き締めることができます。
また、夏期講習のために塾へ行くことは、学校の宿題をやるのにも役立ちます。多くの塾では自習室が開放されており、わからない部分があっても、すぐに質問できるためです。
こうした理由により、夏期講習を受けることで、学習習慣を定着させやすくなります。夏期講習は、夏休み期間中に学習習慣を維持したい人や、二学期に向けて学習習慣を定着させたい人にぴったりだといえます。
これまでの総復習ができる
夏期講習は、これまでの勉強の総復習ができる、絶好の機会です。
夏期講習の内容には、春から夏休みまでやった授業の復習が含まれます。そのため、夏期講習を受けることで、これまでの総復習が可能です。
勉強した内容を忘れていたり、苦手分野がそのままになっている人もいるでしょう。夏期講習を受ければそうした内容を復習し、夏休み以降のテストや授業を、安心して受けることができます。
もし、定期テストの成績がイマイチだったり、「苦手だな……」と感じるところがある場合、ぜひ夏期講習の受講を検討してみてください。
苦手科目の補強ができる
夏期講習は、苦手分野を補強するのによいタイミングです。
誰しも、苦手な教科や科目、難しいと感じる分野があるものですよね。夏休み期間中は学校の授業が進まないため、苦手科目の克服に勉強時間を使いやすくなります。
特に個別指導塾の場合、このメリットは顕著です。個々人の苦手克服にあわせたカリキュラムを設定できる上、個別指導によって効率的に、苦手科目を克服できるからです。
こうした理由から、夏期講習では自己流よりもずっと効率的に、苦手科目を克服できます。
効率的な勉強方法を教えてもらえる
夏期講習を受けることで、塾で効率的な勉強方法を教えてもらえます。
「上手な勉強の仕方がわからない」というのは、小学生、中学生、高校生を問わず、多くの生徒さんが持つ悩みの一つです。
勉強をするなら、効率的な勉強方法、効率的な教材を使ったほうがよいですよね。夏期講習を受講するだけでも、そうしたアドバイスを十分受けることができます。
塾によって厳選された教材や、勉強方法に触れられるという点でも、夏期講習を受けるメリットは大きいでしょう。
自分の立ち位置を把握できる
夏期講習は、自分の学力の立ち位置を把握できるチャンスです。
自分と似た目標を持つ塾生の中で勉強することで、自分の学力が周囲と比べてどの程度の水準にあるのか、客観的に知ることができます。
さらに、夏期講習で実施される模試では、自身の実力を数字で知ることもできます。学校によっては模試に触れられる機会が少ないため、塾に通うことでそれを補うことが可能です。
このように、自分の立ち位置を客観的に把握できることは、夏期講習を受ける大きなメリットといえます。
夏期講習だけ通う場合の注意点
夏期講習だけに通う場合、いくつか注意したい点があります。それらについても、ご紹介します。
夏期講習だけで完結するかどうか
夏期講習だけで完結するタイプの授業かどうか、事前に確認しておきましょう。
夏期講習では、夏期講習のみで授業が完結するタイプと、通常授業の続きとして夏期講習を行う、二つに分かれています。
通常授業の延長として行われる夏期講習では、既存の授業を受けている前提で進みます。そのため、授業についていくのが難しい場合があります。
そのため、初めて夏期講習を受ける場合、そうした塾は避けたほうが無難です。
夏期講習のみ受講する場合は、夏期講習だけで完結するかどうか、事前に確認しておくようにしましょう。
講習内容があっているかどうか
受講する夏期講習の内容が、自分の目的や学力にあっているか確認しましょう。
例えば、受験対策の夏期講習と、学校の授業対策で夏期講習では、授業の難易度や雰囲気が大きく変わります。
学校の授業対策を目的としているのに、難しすぎる授業を受けても、ついていけません。反対に、受験対策で簡単すぎる授業を受けても、十分な効果を望むのは難しいでしょう。
授業のレベルが、自分にとって高すぎず、低すぎず、目的にあったちょうどよい難易度の夏期講習を選ぶことを、おすすめします。
費用に負担がないかどうか
夏期講習を申し込む際、費用に負担がないかどうか、事前に確認しておくとよいでしょう。
夏期講習は特別クラスであるため、多くの場合、通常のクラスとは異なる料金設定となっています。
予算内で受講できる夏期講習かどうか、費用についてしっかり確認できると、予想外の出費を防ぐことができます。
申し込み期間や開催期間を確認する
夏期講習を受講したい場合、事前に申込期間や開催期間を確認しておきましょう。
多くの塾では、夏期講習の申し込みに期限が設定されています。また、人気の塾の場合、申し込みが始まってから数日で、枠が満席となってしまう場合もあります。
申し込み期間や開催期間を事前に確認し、希望する夏期講習を受けられるよう、準備しておくことが大切です。
こんなメリットも！夏期講習を活用する方法
夏期講習は、授業以外のメリットがたくさんあります。今回は、その一例もあわせてご紹介します。
普段と違う環境で勉強できる
夏期講習を利用して、普段と違う環境で勉強できると、学習意欲を高める刺激になります。
人間は、環境の影響を受けやすい生き物です。周囲が勉強していたり、規則的に外で勉強する予定が入っていると、一人で勉強するよりも、ずっとモチベーションを保ちやすくなります。
また、普段とは異なる新鮮な環境で勉強に取り組むことで、集中力を高めることもできます。
塾の体験ができる
夏期講習は、塾の体験ができるよい機会です。
夏期講習を通して、教室の雰囲気や生徒の様子、授業の進み方などを実際に目で見て知ることができます。
将来塾に通うつもりであったり、転塾を考えている場合など、塾の情報収集にも、夏期講習の参加は効果的です。通常のクラスとは異なるものの、塾に関する生の情報に触れられるという点では十分でしょう。
このように、夏期講習は、一種の体験授業としても活用することができます。
特典がつく可能性もある
一部の夏期講習では、受講すると何らかの特典がつく可能性もあります。
例としては、「夏期講習を受講した後、そのまま通常のクラスに入る場合に、入会金の割引や無料化といった特典を受けられる」といった特典です。
夏期講習は、塾生でなかった方が塾の授業に触れるよい機会。塾としても、さまざまなキャンペーンを展開して、夏期講習の参加者を募っています。
夏期講習を受ける場合は、ぜひこういった特典も活用してみてください。
ただし、すべての夏期講習に特典がつくわけではありません。受講しようとしている夏期講習に特典がついているかどうかは、塾に問い合わせるか、サイトなどを利用して確認するとよいでしょう。
まとめ
塾の夏期講習は、単体で受講することが可能です。通常のクラスを受講していなくても、夏期講習のみを受けることができます。
夏期講習を受けるメリットとしては、休み中の学習習慣を維持できる、これまでの総復習ができる、苦手科目の補強ができる、効率的な勉強方法を教えてもらえる、自分の立ち位置を把握できる、といったことが挙げられます。
一方で、通常のクラスを受けず、夏期講習だけ受講する場合、注意点もあります。
その夏期講習だけで授業が完結するかどうか、講習内容が自分の目的や学力にあっているか、費用に負担がないかどうか、申し込み期間や開催期間などに注意しましょう。
また、夏期講習は、受けることで特典が付いたり、塾の情報収集になったりと、授業以外にも活用できます。目的や状況に応じて、積極的に利用すると、学力向上に大きく役立つでしょう。
短期間で効率よく学力を伸ばしたい、夏休み中に苦手科目を克服したい、一学期の遅れを取り戻したいという方は、ぜひ、夏期講習の受講を検討してみてください。
