
お子さんを塾に通わせているとき、もしくはこれから塾に通うことを検討しているとき、保護者面談を受けることがあります。
塾の保護者面談は、活用すれば非常に有意義な機会となりますが、一方で、どのように対応すればいいのか不安になるのも事実。塾の保護者面談で対応に迷うという保護者さんは、少なくありません。
今回はそういった不安をお持ちの保護者の皆様に向けて、
「塾で行われる保護者面談には、どのような種類があるのか?」
「どのような内容を話すのか?」
「服装はどうすればいいの?」
「手土産などは必要?」
といった、保護者面談の疑問について解説します。
塾で行われる面談の種類と目的

塾で行われる保護者面談は、主に以下の3つです。
入塾時の面談
入塾が決まった後、授業や学習指導が始まる前に実施される面談です。
その塾の指導方針の説明を受けたり、お子さんの学習状況・志望校の確認、塾に通う目的のすり合わせ、指導計画などについて話します。
これから学習をどのように進めていくかを決める、重要な面談です。十分な面談が行えないと、塾の指導方針がお子さんの状況や親御さんの認識とズレてしまう恐れがあります。
お子さんの学習状況や進路についてきちんと話せるよう、準備しておけるとよいでしょう。
面談内容の詳細は塾によって異なりますが、およそ30~60分ほどの時間で行われる傾向にあります。
定期的に行われる面談
多くの塾では、入塾後も定期的に保護者面談を実施しています。
三者面談であることが多く、塾長もしくは講師、生徒、保護者が参加します。時間にして30分ほどの面談で、年に2~3回ほど実施されることが多いです。
塾での学習の様子、得意科目や苦手科目の確認、模試の結果のフィードバック、今後の取り組みなどについて共有され、お子さんの学習がどの程度まで進んでいるか知ることができます。
定期テストの結果や内申点の目標ラインを踏まえ、志望校に合格する学力までアップできているか、確認するとよいでしょう。
また、この際に季節講習の提案を受けることもあります。
必要なときに行われる面談
保護者や生徒から面談の申し入れがあった際に、適宜実施される面談です。学習や進路に関する相談が主な話題となります。
ここでは、成績低下や学習の継続に関する問題があった場合などに、保護者や生徒の側から打診が可能です。また、塾側から提案される場合もあります。
ただし、塾で行われる面談は、入塾時の面談と定期的に行われる面談の二つがメインです。そのため、特に必要がない場合、この面談は実施されません。
入塾時の面談で話す内容

ここまでは、どのような場面で面談があるかを確認してきました。しかし、やはり気になるのは面談の内容です。ここからは、面談時の内容を掘り下げて見てみましょう。
まずは、入塾時の面談で話す内容についてご紹介します。
入塾の目的や希望
何を目的として入塾したか、どの教科の成績をどのくらいアップさせたいか、志望校はどこかといった、目的や希望に関する話をします。
入塾の目的については、少なくとも以下のうちどれであるか、伝えられるように準備しておくとよいでしょう。
- 志望校合格のため
- 学校の成績をアップさせるため
- 学習習慣を身に着けるため
もちろん、他に理由があるという場合は、その目的を伝えれば問題ありません。
指導方針
塾の指導方針について話します。その塾がどのような指導方針を持っているのか、お子さんや保護者の方と共有します。
入塾の目的を達成するためには、三者面談に参加する全員の向いている方向が一致していることが不可欠。認識をすり合わせ、一つの目標に向かって進めるようにしましょう。
今後の学習計画
お子さんの状況と目標とする成績を踏まえた学習計画について、お話します。
事前にお子さんと話し合い、どこを目標とするか、認識を共有しておきましょう。
そうすれば、「三者面談が始まって初めて、何を目標に学習計画を立てればいいかわからないことに気づいた」といった事態を防ぐことができます。
契約に関すること
金額や支払い、契約内容について、具体的な話が行われます。
ここは主に、保護者の皆様に関わる部分です。もし契約に関して確認しておきたい部分があれば、遠慮なく質問しましょう。
また、年間に発生する費用の総額について改めて確認しておくと、予想外の出費を抑えることもできます。
定期的な面談で話す内容

次に、定期的な面談で話す内容についてご紹介します。
塾での学習状況・様子
お子さんが普段、塾でどのように授業を受け、どのような態度で望んでいるのか、聞くことができます。
保護者の方がお子さんの塾での様子を知る機会はかなり少ないため、面談はそれを知るよい機会です。授業中の態度や勉強の進捗など、気になることを積極的に聞いてみましょう。
テストや模試などの振り返り
学校のテストや模試について振り返り、フィードバックを受けることができます。
学校の定期テストの結果や答案用紙、通知表など、学力や成績がわかるものがあれば、それを持っていくとよいでしょう。
目標を具体的に設定できますし、講師がお子さんの学力をより測りやすくなるため、今後の指導にもプラスに働きます。
今後の学習計画
現在の成績や学習進度を踏まえ、今後の学習計画について共有されます。
学習計画をきちんと知っておくことで、目標達成に向かって良いペースで進んでいるかどうか、保護者の方も把握できます。
季節講習の案内
定期的な面談の際は、長期休暇の過ごし方に関する指導のほか、季節講習の受講について提案される場合があります。
季節講習では、苦手科目を受講して総合的な成績を高めたり、応用問題や志望校の傾向にあわせた授業を行う、対策講座が実施されます。お子さんの状況にあわせ、必要に応じた受講を検討しましょう。
ただし、季節講習をすべて受講する必要はなく、必要がなければ提案を断っても大丈夫です。
通常の授業とは別料金となるケースもあるため、きちんと説明を受けたうえで検討していくとよいでしょう。
保護者からの質問
定期的な面談は、保護者の方から塾長や講師に直接質問できるよい機会です。事前に質問を用意しておくことができると、より有意義な面談にできるでしょう。
学習内容、学習進度、成績や進路に関することだけでなく、塾での学習態度や人間関係での不安などがあれば、この機会に聞けるとよいですね。
塾の面談ではどうする?服装やルール

塾の保護者面談において、内容とあわせて気になることが、服装やルールです。
ここでは、どのような服装がよいのかなど、塾の面談に関するルールについてご紹介します。
どんな服装がいい?
塾での保護者面談の際、服装に関する決まりごとやルールは、特にありません。そのため、保護者面談には私服で行っても大丈夫です。
ただし、フォーマルな服装をしていく方が、塾長や講師に対して、良い印象を与えることができます。身だしなみを整えて面談を受けることで、塾の指導への気持ちをより前向きにできるでしょう。
お子さんの服装については、いつも塾に行く格好で問題ありません。
また、初めて塾に行く場合、当日のお子さんの服装について下記の記事が参考になります。
手土産は必要?持ち物はある?
手土産については、基本的に不要です。持参しても拒否されるようなことはないですが、無理をして持っていく必要はありません。
持ち物については、塾から指定のあったものを用意すればOKです。想定される持ち物の例として、以下のようなものが挙げられます。
- 学校の通知表
- 学校の定期テストの結果
- 筆記用具やメモ帳
- 契約に使用する印鑑 など
手土産をどうしても持っていきたい場合、その種類によっては受け取りを拒否される場合があるため、注意が必要です。具体的な注意点については、以下の記事が参考になります。
両親揃って参加すべき?
保護者面談に両親そろって参加するべきかどうかは、面談の目的によって異なります。
ご両親の間で、塾を利用する目的やお子さんの学習の進捗状況や学力、志望校などの共有ができており、共通認識ができているのであれば、片方だけの参加で大丈夫です。
反対に、ご両親の間で塾に通う目的やお子さんの学習状況などについて、十分な意思疎通が取れていない場合や、志望校を変更する必要がある場合は、両親で参加する意義が出てくるでしょう。
まとめ
保護者面談は、入塾時の面談、定期的な面談、必要なときに行われる面談の3種類があります。
入塾時の面談は、入塾後のミスマッチを防ぎ、成績を上げる環境を整える重要な面談です。
塾に通う目的や、希望する目標について話し、塾の指導方針について説明されます。現在のお子さんの状況と希望を踏まえて、今後の学習計画についてお話しします。また、契約に関する説明がされます。
定期的な面談は、それまでの学習状況を振り返り、その後の学習方針を確認する役割があります。
三者面談で実施される場合が多く、塾での学習態度や学習進度について、話を聞くことができます。テストや模試の振り返りや、それをもとにした今後の学習計画についても共有されます。
また、保護者面談において、服装や手土産などの決まったルールはありませんので、塾が事前に指定した持ち物を持参すればOKです。
保護者面談は、塾がお子さんのために力を尽くしてくれるかどうか見定める機会でもあります。今回ご紹介した内容を参考に、面談を最大限、活用していただけたら幸いです。