
塾に通う準備を進めている最中や、塾に通い始めたタイミングで気になることが、通塾用のカバン選びです。
実際、通塾用のカバンを適切に選べると、快適に通塾できたり、勉強に対するモチベーションを刺激できたりと、さまざまなメリットがあります。
その反面、いざカバンを選ぶとなると、その選択肢の多さから、迷ってしまう方が多いのも事実。それでも、入塾の日は着々と近づいてきます。
そこで今回は、通塾用のカバン選びに悩んでいる塾生の皆さんや、そうしたお子さんをお持ちの保護者の皆様に向けて、通塾用カバンの必要性、通塾用カバンを選ぶポイントについてご紹介します。
学年別におすすめのカバンの型についても触れますので、ぜひ参考になりましたらと思います。
通塾用カバン選びはなぜ大切なの?

まずは、通塾用カバンの必要性についてお話します。
学習環境に影響する
通塾用のカバンは、学習環境に大きな影響を与えます。なぜなら、使うカバンによって、通塾の快適さが大きく変化するためです。
例えば、A4サイズのテキストを収納するのに苦労するカバンを想像してみてください。
通塾のたびに収納に苦心するようでは、勉強を阻害しますよね。似た理由から、中身を整理しづらいカバンを選んでしまうのも考えものです。
また、体に負担のかかりやすい構造のカバンではどうでしょうか。通塾のたびに肩が痛くなったり、体の筋が曲がってしまうようなことは、避けたいところですよね。
このように、通塾用のカバン選びは、勉強を取り巻く学習環境の形成に、大きな影響を与えるのです。
本人のモチベーションに影響する
「自分のカバン」は、勉強に対するモチベーションを大きくアップさせます。
新しいペンや消しゴムを買った日などは、それだけで「机に向かおう」という気分になれますよね。
また、お気に入りの道具を使うときというのは、いつでも気分が良いもの。それが機能的で、高品質で、かつ長く使うものであればなおさらです。
加えて、「自分は塾に通っている」という、セルフ・イメージを定着させるのにも役立つでしょう。塾に通う人間らしい振る舞い、つまり、勉強に対してポジティブに向き合うことにもつながります。
通塾用のカバンは、机に向かう勉強と遠い所にあるように思えます。しかし実際は、机に向かう動機をモチベーションの面から補助する、絶好のアイテムとなりえるのです。
他にも役立つケースとしてイメージしやすいのは、雨の日でしょう。
急な雨や豪雨に降られた際、中のテキストが濡れてしまっては、勉強になりませんよね。シワシワになったテキストでは、今後の勉強のモチベ-ションに影響も出てしまいます。
このような観点から、通塾用のカバンは、通塾のモチベーションを左右する重要な要素であるといえます。
通塾用カバンを選ぶ時のポイント

通塾用のカバンを選ぶときは、いくつかのポイントを押さえる必要があります。一つずつ、確認していきましょう。
使いやすい形・タイプになっているか
カバンの形は、非常に重要なポイントです。なぜなら、体にかかる負担や内容量、持ち運びのしやすさといった利便性の多くは、カバンの形に依存するためです。
以下に、代表的な形と、その特徴をリストアップします。
- リュック型……背負うタイプのカバン。重量を分散させやすく、両手が空けられる。容量にも優れる。
- トートバッグ型……手提げタイプのカバン。少ない荷物の場合に最適。
- ショルダーバッグ型……肩掛けタイプのカバン。一定水準の容量と、持ち運びのしやすさを兼ね備える。
- 3WAYバッグ型……上記三種の持ち方ができるカバン。用途に応じて使い分けられる。
どのタイプがどういった学年に人気かという点については、後述します。
大きさは十分か
通塾用のカバンにおいて、大きさは重要なポイント。なぜなら、大きすぎれば持ち運びに難があり、小さすぎれば収納機能が下がるためです。
- テキストや問題集を含む各種教材
- 文房具
- 学習用のタブレット端末、電子辞書
- 折りたたみ傘
- 水筒やお弁当
こうしたものを収納する都合上、一定以上の収納機能は必要です。最低限、A4サイズのテキストが収納できる容量が求められます。
また、一つの目安として、20L程度の容量があれば、容量不足に困ることはないといえます。この点を抑えておくと、通塾用のカバンを選びやすくなるでしょう。
持ち歩きづらくないか
持ち歩きのしやすさは、利便性を左右する大切な要素。勉強道具の運搬が通塾用カバンの目的である以上、ここの機能性は外せません。
具体的には、重さと、持ち運ぶ際の負荷に注意しましょう。
持ち手の持ちやすさや、クッション素材が使用されているかなど、体への負荷を小さく留めることはとても重要です。
特に、移動時間が長くなる場合は、その影響も大きくなるため、注意が必要だといえます。
この観点で見るならば、リュック型のカバンは、重量を両肩に分散させ、自転車であっても背負ったまま乗れるため、非常に有効であるといえるでしょう。
仕切りやポケットは十分か
仕切りやポケットについても、チェックしておきましょう。これは、収納機能に関わる部分です。
例えば、カバンの中に仕切りがついていれば、その分、整理が簡単ですよね。
また、サイドポケットがついていれば、水筒やペットボトルを分けて収納できます。加えて、小物を入れるポケットがあれば、そこにスマートフォンや定期券を収納することも可能です。
このように、純粋な容量以外にも、仕切りやポケットの収納能力は、カバンの使いやすさを左右します。あわせてチェックしておきましょう。
長く使える丈夫さがあるか
塾は継続することによって、大きな学習効果を得られます。そのため、通塾用のカバンは、長期間に渡って使うことを想定して選ぶ必要があります。
この点、長く使える丈夫さは重要です。もし受験を意識する場合、三年程度の使用に耐えうるカバンが必要だといえます。
具体的には、底面が補強された設計のものや、はっ水加工を施されたもの、水が入りづらいファスナーを使用したものなどが挙げられます。
ボロボロになったカバンではモチベーションが上がりませんし、もし中身が濡れてしまっては、勉強する意欲も削がれてしまいます。
また、万が一移動中にカバンが壊れてしまうようなことがあれば、その日は勉強にならないでしょう。
こうした点から、長く使える耐久性は通塾用のカバン選びにおいて重要だといえます。
学年別のおすすめ通塾用カバン

最後に、学年別のおすすめ通塾用カバンのタイプについてご紹介します。
小学生低学年
小学校低学年では、トートバッグ型のカバンがおすすめです。
なぜなら、低学年のうちは重い荷物が少なく、大きなカバンが必要ないためです。筆記用具やノートが入れば、十分だといえます。
注意点として、収納力に一定の注意を払うことを忘れないようにしましょう。軽量とはいえ、A4サイズのテキストやプリントが入らないカバンは、利便性に難があるためです。
また、利便性や体への負荷の少ないという意味で、リュック型のカバンも人気です。両手が空くため、転倒した際に手をつきやすいという、安全面においても優れます。
小学生高学年
小学生高学年からは、リュック型のカバンの人気が高まってきます。
小学生向けのカバンは、まず体への負担を軽くすることが大切。
この点、リュックは両肩に重量を分散するため、優れているといえます。できるだけ軽く、肩や背筋に負担をかけづらいデザインを選びましょう。
加えて、使用の際にはきちんと肩ベルトを調整することも大切です。
また、受験を意識する場合は、収納機能も意識する必要があります。高学年は荷物が増えていくためです。
具体的な内容量として、20L程度を目安に選ぶとよいでしょう。
中学生
中学生においても、リュック型のカバンがおすすめです。
荷物が増えてくるからこそ、体への負担を軽減しやすいことは、大きなメリット。加えて、自転車を使う場合にも両手を空けられることもうれしいポイントだといえます。
また、雨に降られる可能性も考えて、はっ水加工されているものがおすすめ。扱いに神経質にならなくて済むため、利便性に優れます。
ただし、まだ体ができている最中ですから、あまり重量のあるカバンや、体の片側に強い負荷のかかるカバンは避けるようにしましょう。
高校生
高校生においても、リュック型のカバンがおすすめです。特に、素材については耐久性、設計については利便性を意識するとよいでしょう。
また、この時期からは体もできてくるため、トートバッグ型やショルダーバッグ型も、十分選択肢に入ってきます。
大学受験を意識するとなると持ち物も増えてくるため、収納力に優れる大容量モデルを選ぶとよいでしょう。
まとめ
通塾用のカバン選びは、学習環境の整備やモチベーションに良い影響を与えるという点で、とても重要です。
選ぶときは、使いやすい形・タイプであるか、大きさは十分か、持ち歩きやすいか、仕切りやポケットは十分か、丈夫さはあるかという点をチェックしてみましょう。
カバンの形としては基本的に、リュックタイプをおすすめします。なぜなら、重量を両肩に分散することで体への負担が軽く、両手を空けられる利便性に優れるためです。
また、小学生のうちはトートバッグ型、高校生はショルダーバッグ型も選択肢に入るでしょう。
使いやすさ・収納力・体への負担・耐久性といったポイントを押さえ、自分に合ったカバンを選ぶことで、毎日の通塾がぐっと快適になります。
学年ごとの特徴や、自身の環境における必要性を考慮しながら、最適なカバンを選びましょう。
今回の記事が、皆さんのカバン選びの参考になりなればと思います。