
小学生のお子さんを持つ保護者の皆様に取って、「いつから塾に通ったらいいのか?」という点は、気になるポイントかと思います。
保護者の皆様の抱く、
「よその子が塾に通い始めたけど、うちの子ももう通わせるべき?」
「受験を視野に入れた場合、いつぐらいから塾に通い始めるものなの?」
「学校の授業についていけていない気がする」
「英語を覚えさせたいけど、いつからがいいの?」
といった、疑問や不安にお応えします。
塾選びのポイントについてもあわせてご紹介しますので、お子さんにあった塾を選ぶための、参考になればと思います。
小学生は塾に通う必要があるのか?

小学生が塾に通う必要があるのかという点は、お子さんが通塾する目的によって異なります。
学習習慣の定着、授業の復習、中学受験対策、英語学習など、小学生の通塾にはさまざまな目的があり、それぞれ、通塾の必要性や通塾し始める最適な時期も異なるためです。
そのため、周囲のお子さんが塾に通い始めたからといって、焦る必要はありません。お子さんともよく話し合い、お子さんの目的に沿った塾を選ぶようにしましょう。
小学生はいつから塾に通うべき?目的別タイミング

次に、小学生はいつから塾に通うべきか、目的別にご紹介します。もし、お子さんの通塾目的に近いものがあれば、参考にしてみてください。
学習の習慣をつけさせたい
学習の習慣をつけさせたい場合、できるだけ早い時期から塾に通い始めるのがおすすめです。
塾に通うことをきっかけに学習する習慣が生まれ、お子さんの生活リズムの中に学習の時間を自然と組み込めるようになるからです。
小さな頃に学習習慣を定着させておくことは、集中して物事に取り組む、期限までに終わらせるといった力が自然と得られることにつながります。
早いうちに通い始める方が大きな効果を望めますが、無理をせず、お子さんのやる気や家庭の方針によって決めるのがよいでしょう。
早めに学習の習慣を付けると良いケース
お子さんが「小学校の宿題をやらない、提出しない」、「テストのケアレスミスが多い」という場合、早めの入塾を検討してみても良いでしょう。
宿題や提出物をきちんとやること、ケアレスミス予防のためのテストの見直しなどは、できるようになるまでにトレーニングが必要だからです。
塾という環境下で親以外の人間から指導を受け、トレーニングを積むことによって、自分の力で勉強する習慣をつけられます。
授業の理解度を向上させたい
成績が落ち始めたと気づいた時など、授業の理解度を向上させたい場合は、早めに入塾するのがよいでしょう。できれば、すぐ通い始めるのが理想です。
学校の授業の内容は、学年が上がるにつれて難しくなっていきます。加えて、お子さんが「わからない」、「難しい」と感じている間にも、学校の授業は進行していきます。
そのため、気づいたときにすぐ塾へ通うことで、理解できていないところをなくし、遅れを取り戻すことができます。
不安なときはまず体験授業から
「塾に通わせた方が良いのかな……?」と気になった場合、最初の段階としてまず一度、体験授業に参加することをおすすめします。
現在の状況をプロの目線から確認してもらえますし、具体的にどの部分の理解度を向上させるべきなのか、どのように解決すればいいのかなど、アドバイスをもらえるかもしれません。
体験授業が無料である塾も多いため、ぜひ一度参加してみてください。
中学受験に向けた対策がしたい
中学受験対策を目的とする場合、小学三年生の2月からの通塾がおすすめです。なぜなら、中学受験を目的とした塾は、2月から中学受験用のカリキュラムが始まるからです。
それ以前に入塾する場合もメリットがあり、中学受験用のカリキュラムが始まる前に基礎学力を固めておけることや、人気の塾の席を取っておけることなどが挙げられます。
小学校高学年からは通塾を強くおすすめします
中学受験をする場合、小学校高学年、具体的には小学五年生か六年生からは、通塾が必須です。
中学受験は、指導要領外から問題が出題されることが多いためです。高校受験や大学受験とは異なり、授業だけでは解けない範囲が多くあります。
そのため、中学受験を目的とする場合、遅くとも小学四年生の2月までには、通塾し始めることをおすすめします。
英語学習をさせたい
英語力向上を目的とした場合、なるべく低学年のうちからの通塾がおすすめです。
リスニングやスピーキングの力は小さい頃の方が伸ばしやすく、反対に年齢が上がるほど伸ばすのが大変になる傾向にあるためです。
2020年に小学校も英語が必修化され、中学受験の試験科目に英語を加える学校も増えてきています。高校受験対策や大学受験対策の先取りにもなり、早いうちから英語に慣れていることで、受験が一気に楽になります。
小学生が通う塾の選び方

小学生が通う塾をどのように選べばいいのかについても、ご紹介します。
塾の形式があっているか
塾にはさまざまな形式があり、お子さんにあった形式を選ぶことが大切です。塾の形式にはそれぞれ、以下のような特徴があります。
集団指導塾
集団指導塾は、講師一人が大人数の生徒に対して授業を行う塾です。学校の授業のような形で進行するとイメージしてもらうと、わかりやすいかと思います。
メリットとしては、カリキュラムがあらかじめ組まれているので、学習習慣を定着させやすく、同じクラスの生徒からポジティブな影響を受けることができるといった点があります。また、費用が比較的安めという傾向もあり、通いやすい点もメリットです。
デメリットとしては、個別のカリキュラムが組めず、質問がしづらいといった点が挙げられます。
集団指導塾に向いている子は、周囲からの刺激でモチベーションが上がりやすい子、競争心のある子です。お子さんがそういったタイプであれば、集団指導塾をおすすめします。
個別指導塾
個別指導塾は、講師が少数の生徒に対して、もしくはマンツーマンで授業を行う塾です。
メリットとしては、お子さんのペースや理解度にあわせて授業が進むことが挙げられます。生徒個別のカリキュラムで進行するため、苦手な部分の克服がしやすく、どんなタイミングからでも入塾しやすいという利点もあります。
デメリットとしては、集団指導塾と比べて費用が高めであったり、競争心を刺激される機会が少ない点です。
個別指導塾に向いている子は、周囲の環境からではなく自分の内側からのモチベーションで行動しやすい子や、苦手科目の克服を目的としている子です。こういった場合、個別指導塾は向いているといえます。
授業の内容があっているか
塾の授業の内容が、目的にあっているかも塾選びの重要なポイントです。どのような内容の塾があるのか、ご紹介します。
総合塾
一つの塾の中に、目的別のコースが設けられているスタイルの塾です。受験コース、補習コースなど、複数のコースから選ぶことができます。
進学塾
進学塾は、中学受験の学力検査に特化した指導を行うのが特徴です。学校の授業の範囲を早い段階で済ませ、志望校合格を目的とした授業を行います。
補習塾
補習塾は、学校の授業の内容を復習するという形式の塾です。勉強の仕方がわからなかったり、学習習慣がまだついていないお子さんにおすすめです。
特定教科の専門塾
専門塾は、特定の教科に絞って授業を行う塾です。先生の専門性が高いことも多く、特定の苦手教科があるお子さんに向いています。
費用面が適切か
保護者の目線からすると、費用面が適切かどうかも重要な点です。
数年にわたる通塾となると、その金額は相応に大きなものです。塾の費用は基本的に、学年にともなって上がっていきますから、それを踏まえて想定しておく必要があります。
無理なく支払える、費用面が適切な塾を選ぶようにしましょう。
通いやすいか
通塾しやすいかという点は、お子さんが続けやすい塾を選ぶために大切なポイントです。
週に1~2回の頻度で通う場合はもちろん、受験を視野に入れた場合は、週に3~4回以上の頻度で通うことになります。そのため、通うのが大変な距離にある塾を選ぶと、お子さんに身体的・精神的な負担をかけてしまいます。
お子さんの体力や勉強に対するモチベーションに影響してきますので、無理のない移動で通える塾を選ぶようにしましょう。
まとめ
「いつから塾に通うと良いのか」という点は、通塾の目的によって変わってきます。必要に応じて、最適な塾を選ぶことが大切です。
学習習慣の定着、授業の理解度向上、中学受験対策、英語学習など、通塾の目的によって最適な時期があるためです。
それに加えて、塾の形式、授業の内容がお子さんにあっているかを確認できると、より効果的な学習効果を得ることができるでしょう。
最適なタイミングで塾に通い始めることは、お子さんに取って多くのメリットがあります。お子さんにとって最適なタイミングで通い始められるよう、塾を選んであげてくださいね。