
大学受験を意識している高校生の皆さんにとって、「塾はいつ頃から通うべきか」というのは、気になるポイントではないでしょうか?
塾を選ぶ際、どこの塾に通うかだけでなく、「いつから塾に通い始めるのか?」という点はとても重要です。
今回は、高校生の皆さんにとっての、入塾に適したおすすめのタイミングについて、ご紹介します。
高校生が塾に通う目的は?

高校生が塾に通う時期を考えるうえで、大切になるのは通塾の目的です。
大学受験はもちろん、学校の授業についていくため、評定を良くするためなど、さまざまな目的が連想されますよね。
そのため、まずは高校生が塾に通う目的について、例をいくつかご紹介します。
大学受験対策のため
大学受験のために塾に通うというのは、多くの高校生にあてはまる目的です。受験に必要な学習を行い、情報を入手し、受験本番にむけた対策ができます。
定期テスト対策のため
定期テストの点は評定に関わるため、推薦や選抜といった入試方法を選択する場合に重要です。
また、学校の授業についていくのが難しいと感じている場合も、定期テスト対策といえるでしょう。定期テスト対策が結果として、学校の授業の理解度向上につながります。
学力向上のため
「進級のために学力を向上させたい」というのも、通塾の目的です。大学受験を視野に入れずとも、学校の授業に対する遅れを挽回したいという場合は、通塾を検討するとよいでしょう。
また、進路を決められていないという方にとっても、入塾が効果的な場合があります。塾で講師から、「どの程度の大学に合格できそうか」、「現在の学力はどの程度か」というアドバイスを受けることができ、進路を決める助けになります。
他にも、学習する習慣を定着させたい場合も効果的です。早い段階で塾に通っておくことで、机に向かう習慣が身につきます。
高校生はいつから塾に通うといい?目的別タイミング

ここからは目的別に、塾に通い始めるおすすめのタイミングをご紹介します。
基本的な考え方として、目指す大学と自身の学力のレベルによって、適したタイミングというのは変わってきます。そのため、今の学力よりもレベルが高い大学が志望校の場合、なるべく早めに通塾を始めましょう。
国公立大学や難関大学を目指す場合
国公立大学や難関大学を目指す場合、高校一年生の早い時期からの通塾がおすすめです。
国公立大学に合格するには、文系・理系両方の成績が求められます。しかし、国公立大学は受験科目数が多く、多くの勉強時間が必要です。三年生から受験対策を始めても、間に合わない場合があります。
また、難関大学とされる医大や医学部についても試験の難度が高く、多くの勉強量が求められます。中学生の頃から、医学部合格を視野に勉強する人もいる程です。
国公立大学や難関大学を目指す場合は、一年生のうちから塾に通うことで、勉強の基礎をバランスよく固めることが大切とされています。三年生になってからは過去問や演習などに集中できるよう、早い時期から塾に通うのが効果的です。
私立大学を目指す場合
私立大学を目指す場合も、高校一年生や二年生など、できるだけ早い時期からの通塾がおすすめです。
私立大学は一般的に、1~3教科での受験が可能なため、国公立学校に比べると受験科目数が少なく、限られた勉強量でも結果に現れやすい傾向があります。
しかし、科目が絞られる分、試験問題そのものは難しくなる傾向にあります。私立大学であっても、難関校ほど試験問題に応用力が必要なため、早い段階で基礎を固めておくことが求められます。
こうした理由から、私立大学を目指す場合は、早いうちから通塾しておくのがおすすめです。
基礎がしっかり身についていれば、三年生からでよい場合も
私立大学を受験する際、基礎がしっかり身についていれば、塾に通い始めるのは三年生からでよい場合があります。
これは、受験科目数が狭い分、基礎が固まっていれば勉強の結果が成果としてすぐ現れやすいためです。特に、文系で暗記科目が多い場合、短期集中の方が効率的な場合もあります。
そのため、基礎がしっかり身についていれば、三年生からの通塾でも十分間に合う可能性があるといえます。
推薦入試を狙う場合
推薦入試を狙う場合は、高校一年生のうちから通塾することがおすすめです。
推薦入試では多くの場合、高校での成績が重視されます。評定平均の下限が設定されている大学もあり、それを下回らないよう、一年生のうちから良い成績を取っておくことが重要です。
評定は定期テストの結果によって決まる部分も多く、定期テスト対策として通塾することが、結果的に推薦入試対策にもなります。
選抜を狙う場合
学校推薦型選抜や総合型選抜を狙う場合も、高校一年生のうちから通塾するのがおすすめです。
これらの選抜の場合、高校一年生から三年生までの、評定や部活動の様子などが記された、調査書が重要になるためです。
調査書のことを考えると、高校一年生から評定を高く保ち、維持しておく必要があるといえるでしょう。
また、近年では一般入試でも調査書を取り入れている大学も増えてきています。学校推薦型選抜や総合型選抜を意識する場合、一年生のうちから通塾するのがおすすめです。
進路が決まっていない場合
進路が決まっていない場合は、早めに塾に通い始めるのがおすすめです。
早めに塾へ通うことで、学習する習慣を身に着けることができ、進路の選択肢が大きく増えるためです。
また、塾に通うことで同じ塾の仲間からポジティブな影響を受けたり、自習室などの施設を利用できたり、進路相談に乗ってもらえたりと、多くのメリットがあります。
まだ塾に通う目的が明らかにできない場合でも、視野を広げるために、塾に通い始めることを検討してみてもよいかもしれません。
高校生が通う塾の選び方のポイント

高校生が通う塾を選ぶときは、以下のポイントに注意してみましょう。
目的にあっているか
塾に通う目的と、塾の方針や目的が合致しているかどうかは、重要なポイントです。
いくつか例を挙げてみましょう。
志望校合格や大学受験対策が目的の場合、それに特化したコースがある塾。
学校の授業についていくことが目的の場合、基礎に重きをおいた塾。
学習する習慣を定着させたいのなら、無理なく通える塾。
このように、塾に通う目的が明確になると、どんな塾に通えばいいのか、おおまかに絞ることができます。
目的にあわせて最適な塾を選ぶことで、入塾後のミスマッチを減らすことができるでしょう。継続して通いやすくなると同時に、塾の効果を高めることができます。
自分の学習方法にあっているか
塾の学習方法が、自分にあっているかも、重要なポイントです。
塾には、学校の授業のように進む集団指導塾や、個別にカリキュラムを組んでもらえる個別指導塾など、授業形式の種類が複数あります。
それぞれの形式にメリット・デメリットがあり、どのような状況・目的・性格の生徒が向いているかが異なります。
これらを理解したうえで、塾を選ぶことが大切です。
志望校の対策ができるか
志望校合格を目指した勉強を行う場合、志望する大学の受験対策ができるかどうかは、重要なポイントです。
塾によっては、志望校ごとに対策講座を実施している場合もあります。その大学の出題傾向が分析されており、的を絞った対策が可能です。
このように、志望校の対策を的確に行える塾であるかどうかも、塾選びにおいて意識したいポイントといえます。
設備やサポートは整っているか
授業以外に、サポート体制や設備が充実しているかどうかも、事前に確認しておきたいポイントです。
塾によっては、進路相談や勉強のやり方など、授業以外の部分でも相談に乗ってくれる場合があります。
設備の面では、自習室の有無、好きな時に自習室を使えるかどうかを確認しておけると、授業以外の学習がはかどるでしょう。また、自習中に講師が質問に答えてくれるかどうかも、確認できるとよいですね。
まとめ
高校生の皆さんが塾に通い始めるのに最適なタイミングを考える時、大切になるのは塾に通う目的です。
大学受験を目的としており、国公立大学や難関大学、医学部などを目指す場合は高校一年生から。私立大学を目指す場合、早めが望ましいですが、基礎がしっかり身についていれば、高校三年生からでも間に合うでしょう。
推薦入試や選抜を狙う場合は、評定を高く保つためにも高校一年生からがおすすめです。
もし進路が決まっていなくとも、早めに塾へ通い始めることで、将来の選択肢を増やすことができます。進路相談に乗ってもらえる塾もあるため、進路が決まっていない場合も、通塾を検討する価値は十分にあります。
今回ご紹介した内容を参考に、最適なタイミングで入塾できるよう、塾を選んでみてください。