模試は必要?模擬試験を受けるメリットと活用方法を知ろう!

大学受験を意識したとき、避けては通れないものが「模擬試験」、いわゆる「模試」に関する話題です。

皆さんは、

「模試って何のために受けるの?」

「模試って種類が色々あってよくわからない」

「模試ってどのように役立つの?」

と、思ったことはないでしょうか?

模試を有効活用すると、勉強を効率よく進め、モチベーションを保ちながら、合格までのリズムを作ることができます。

また、試験そのものに慣れたり、現在の自分の学力を数字で確認したり、志望大学に合格する可能性がどのくらいあるのか知れる、絶好の機会でもあります。

今回は大学受験する高校生の皆さんに向けて、模試を受けるメリットや模試の種類、効率よく勉強できる模試の活用方法について、ご紹介します。

模試を受けるのは高校生だけ?中学生は?

模試と聞くと、「高校生が大学受験のために受けるもの」と想像するかもしれません。しかし、模試を受けるのは高校生だけではありません。

中学生に向けた高校入試の模試もあり、高校受験を意識するのならぜひ受けてほしいものでもあります。

今回は大学受験する高校生の皆さんに向けた内容ですが、中学生の皆さんも、積極的に模試を受けてみてください。

模試は必要?模試を受けるメリット

大学受験に向けて模試を受けることには、多くのメリットがあります。

受験において「模試が大切」と言われ続ける理由と、そのメリットについて、ご紹介します。

試験そのものに慣れることができる

試験「本番」の雰囲気に慣れることができるのは、模試の大きなメリットです。

大学受験は、大人数の受験生の中で試験を受ける場合も多く、また、現役生でない、年上の浪人生も一緒に試験を受けます。

加えて、大学受験は試験時間も長いです。選択する受験科目によっては、一つの試験を受けた後、次の試験まで、数時間の空きができることもあります。模試以外でこうした経験ができる機会は、なかなかないでしょう。

模試は、普段とは違った環境で長時間の試験を受けるという、試験そのものに慣れる練習になります。

今の立ち位置がわかる

模試を受けることで、大学受験における今の自分の立ち位置を客観的に知ることができます。

具体的には、偏差値です。偏差値とは、同じテストを受けた集団の中で、「平均に対してどの程度の成績だったのか?」を数値化したもの。合格の可能性を考えるうえで、よく使われる指標です。

大学によって合格の目安となる偏差値があります。そのため、自分の偏差値と見比べることで、立ち位置を客観的に見ることができるのです。

また、「今、どれだけ勉強ができているか」、「あとどのくらい勉強する必要があるのか」がわかるため、今後の学習計画を立てる重要な材料になります。

すべきことが明確になると、モチベーションアップにも期待でき、学習効率はさらに上がるでしょう。

このように、模試は自分の実力を客観的に知るよい機会であり、それは受験において大きな効果を持つといえます。

苦手分野がわかる

模試は、自分の苦手分野を見つけ出すのにとても役立ちます。どの科目、どの単元、どの種類の問題が解けなかったのか、データでわかるためです。

したがって、テストの結果だけでなく、「どこができて」、「どこができなかったか」を知れることが、模試のメリットだといえます。

わかりやすい例だと、極端に得点率が低い部分があれば、そこは苦手分野です。

また、正答率が高い問題を間違えていないか、気を配りましょう。正答率が高い問題は、多くの生徒が正解する問題。ここを間違えていると、他の受験生と比べた際、不利になりやすいのです。

反対に、正答率の低いものは応用問題である可能性が高いため、最初のうちは無理に解けるようにならなくても大丈夫だといえます。

このように、模試を受ける前と同じくらい、模試が終わった後の勉強が大切です。

「間違えた問題はどれだろう?」、「この問題、あやふやなまま答えてしまったな。今回は正解だったけど、きちんと理解して、次もちゃんと解けるようにしておこう」と、模試を復習に活用することで、効率よく勉強できます。

志望大学の合格可能性を知る

模試を受けることによって、志望大学に合格する可能性がわかります。

模試では、志望大学に合格する可能性が80%以上ならA判定、20%未満でE判定など、合格の可能性を知ることができます。

また、滑り止めとして併願する大学をどのように選ぶかにも役立ちます。

例えば、志望度の高い大学がB判定やC判定の場合、一般に合格ラインとされている、A判定の大学を滑り止めに受験するといった組み合わせで併願できます。

これは、模試によって自分の実力を数字で把握しているからこそ、可能なことです。

模試にはどんな種類があるか

模試は大きく分けて3種類あり、どの模試を受けるとよいかは、志望する大学や学部によって変わります。

次は、模試の種類と、その特徴について解説します。

共通テスト模試(マーク式模試)

共通テスト模試は、マーク式模試とも呼ばれます。その名の通り、マークシート方式の模試です。

実際の入試では、大学入学共通テストや、一部の大学入試がこの形式で実施されます。そのため、この形式のテストを受けておくことで、マークシート方式のテストの練習ができます。

問題はすべて選択式であり、マークシートの番号を塗りつぶす方式で回答します。問題数が非常に多く、重視されるのはスピードと、解ける問題を素早く見つける力。

不慣れだとその問題数に圧倒されてしまいますし、テクニックによって得点することも、失点を抑えることも可能です。

そのため、練習することの意義はとても大きいといえます。

記述式模試

記述式模試は、選択肢から解答を選ぶのではなく、自身で回答を記述する方式の模試です。

記述式の問題は、国立大学や公立大学の二次試験や、私立大学の一般受験で出題される方式です。これらの大学を受験する場合、その練習として役立ちます。

記述式の問題は、解答するだけでなく、解答を導き出す過程も問われます。反対に、正解を出すことができなくても、その過程に部分点をもらえる場合があります。

そのため、ただ解答するだけでなく、自分の考え方を伝える、考えの過程を書く力も大切です。

加えて、記述式模試は、マーク式とは異なり、穴埋め問題や計算式を書かせる問題、論述問題などが出題されます。そのため、スピードよりも思考力が求められます。

また、記述式模試はマーク式と比べて難易度が高いため、平均点が低めになる傾向があります。

こうした試験に慣れておくことも、受験においてはとても重要です。

大学別模試(冠模試)

大学別模試は冠模試とも呼ばれ、特定の大学の出題傾向に沿った問題が出る模試です。

その大学の入試傾向に基づいた問題が出るため、本番とかなり近い形式のテストを事前に受けられます。そのため、志望大学の入試問題に慣れておくことができるでしょう。

また、大学別模試は、より正確に自身の立ち位置を把握することができるのも特徴です。大学別である分、模試を受ける集団の母数が、他の模試よりも狭まるため、信頼性がアップします。

大学別模試が実施されるのは主に難関大学であり、受験できる回数は1~2回と限られています。そのため、受験の機会を逃さないようにしましょう。

効果的な模試の活用方法

模試のメリットをより多く受けるには、模試を受けた後の取り組みも重要です。

最後に、効果的な模試の活用方法についてご紹介します。

模試で目標を定めて勉強する

模試に目標を定めて勉強することで、長い期間モチベーションを保つことが可能です。

模試は定期的に実施されるため、その都度、勉強の成果が目に見える数字で返ってきます。そのため、模試を目標に勉強すると、「勉強した結果、点数が上がった」という成果を実感しやすくなります。

受験当日までの中間目標が模試だと考えてみましょう。模試を目標に勉強していけば、結果的に、受験当日までに必要な学力を得ることができます。

そのため、模試を目標とすることで、受験当日までモチベーションを保って勉強できるのです。

模試の問題を復習する

模試は、受けた後の復習がとても重要です。

模試を受けた後、まずは自己採点しましょう。模試では模範解答が配布されるため、解けなかった問題は、解説と照らし合わせた後、もう一度解き直します。

こうやって、「解けなかった問題」を、「解ける問題」にしていきます。模試で解けなかった問題をその都度解けるようにしていけば、解ける問題の幅は着実に増え、成績が向上していきます。

また、復習しているときわからないことがあれば、塾の講師に質問してみるのもおすすめです。

皆さんが模試の復習をすることを、講師は積極的に応援します。ぜひ、質問してみてください。

模試の結果やデータを利用する

模試の結果やデータを使って、自分の学力の状況を客観的に把握することには、とても大きな意味があります。

模試を受けた後しばらくすると、採点された答案用紙成績表が返ってきます。成績表には、志望大学の合否判定や、教科ごとの偏差値に加え、単元別の結果まで記載されています。

このデータを使えば、自分が現在、「どの教科のどこが得意」で、「どの教科のどこが苦手」なのか、客観的に知ることができます。

そのため、模試の結果やデータは、苦手科目や苦手な単元を克服するのに役立ちます。受験勉強を効率的に進めるためにも、模試の結果やデータをフル活用しましょう。

ただし、模試によって出た偏差値や合格判定は、あくまで指標に過ぎません。結果だけを見て一喜一憂するのではなく、その後に模試を活用することの方が大切だと、覚えておいてくださいね。

まとめ

大学受験に向けて模試を受けることには、多くのメリットがあります。

試験本番の雰囲気に慣れる、受験における自分の立ち位置がわかる、苦手分野がわかる、志望大学合格の可能性を判定によって知れるなど、受験において模試はとても有用です。

模試は大きく分けて共通テスト模試(マーク式模試)、記述式模試、大学別模試(冠模試)の3種類があり、それぞれ特徴や、問題の形式・傾向が異なります。

したがって、自分が受験する形式や大学別の模試を受けることは、志望大学合格への大きなな一歩といえます。

また、模試はただ受けるだけでなく、活用することで、さらに多くの恩恵を受けることができます。

模試を目標に勉強することで、「勉強して、点数が上がる」というリズムを作りやすくなり、受験に対するモチベーションを保ちやすくなります。

さらに、模試を受けた後に、模試で解けなかった問題を復習する・返ってきた結果やデータを活用することで、さらなる学力アップにもつなげられます。

模試の結果に一喜一憂するのではなく、「今の自分の実力を知り、模試を今後の勉強に活用する」ことが大切だという点を、忘れないようにしましょう。

今回は、模試の必要性や、メリットについてご紹介しました。

本記事を読んで模試に興味が湧いたのなら、ぜひ一度、申し込んでみてください。きっと、大きな収穫があるはずです。

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